緊迫した日々を
4月から、大学院に通っている。専攻は経済学だ。
大学院に入るために、受験をした。大変だった。久しぶりに緊張をした。
思えば、ここ暫くは、選抜のような何かで緊張する経験をしてこなかった。転職等は、ここのところは誘われるベースであったため、強気な態度で臨んでいて、比較的リラックスしていたと思う。
政府の仕事でも、例えば大臣の前で話さなければならない等の機会もあるが、それについても、強く緊張したりはしない。受け答え一つで何もかもが左右されるわけではないし、窮すれば周りに助けてくれる人達もいる。
学問の世界の受験は、そうもいかない。社会人が通うプログラムを選んだが、とは言えキャリアの実績などは、さほど選考の加点にはならない。そして、受験は何処どこまでも自分一人だけで戦うゲームであり、かつ一発勝負の要素が強い。
僕が出願した大学では、入学の選考基準は、
1.経済学 乃至 数学の筆記試験の点数
2.英語の外部試験の点数(TOEFL or TOEIC)
3.研究計画および志望理由等の出願書類による審査
4.口頭試問(面接)
であった。この全てが、緊張した。出願が1月上旬であったにも関わらず、受験を思い立ったのが11月頃であったため、全ての準備期間がギリギリであった。
1については、経済学検定という外部の試験がある。試験センターで一発勝負だ。
実際は複数回受けて最も点数が良いものを提出できるが、私はその期間がなかった。経済学を勉強したことがなかったので、一からミクロ・マクロ経済学を勉強した。
2については、TOEFLを受けた。本来は、楽なTOEICで済ませたかったが、TOEICは実施回数が極端に少なく、申込み期間も結果返送までのバッファーも大きい。期間の関係で、TOEICでは間に合わなかったため、嫌々ながらTOEFLを受ける羽目になった。こちらも、期間がなかったため、チャンスは1度だけだ。TOEFLは数年前に一度受け、Reading/Listening/Writing/Speakingの全てを対策しなければならない煩雑さは、骨身に沁みていた。純粋に、英語に接する勉強時間と、集中力が必要だ。
出願←試験結果受領←試験日←勉強期間、と逆算すると、経済学に使えるのが1ヶ月程度、英語の対策に使えるのが1.5週間程度であった。
子育て、家庭、仕事の合間で、これは過酷である。
ただ、恵まれていたことに、妻は理解を示してくれ、勉強時間の確保に協力をしてくれた、、、彼女には頭が上がらない。妻の協力で捻出した少ない時間で、必死で勉強した。だからこそ、試験本番は柄にもなく緊張した。
結局、
経済学検定は 330/500(学部卒業程度の理解度)
TOEFLは86/110(国内の大学院であればほぼ足切りはない水準)
であった。僕は、学問は根本的には苦手だが、試験ではそれなりに点数を取れる。
試験が終わると3の書類の準備、猶予は10日程度。経済学の素養が最低限しか無い中で研究計画など、まともに考えられなかったため、数冊だけ興味がある分野の本を読み、後はGeminiと議論して、肉付けと文章の校正を繰り返した。
出願に必要な書類が、他にも色々あったため、不備がないか、郵送で入手するもののリードタイムが間に合うか、提出時に全て揃っているかなど、要らぬ緊張が多かった。
出願書類を書留で送る際の、渋谷郵便局の窓口の方は優しかった。郵送の手続きを終えた後には、汗でびっしょりであった。
4の面接は、アカデミックの世界の口頭試問のテンションがわからず、やはり前日まで緊張していた。よく知らないことというのは、不気味であり、重圧である。
ちなみに、口頭試問は正直タジタジであった。思った以上に、うまく受け答えできなかった。ビジネスの世界では、プレゼンやディスカッション、登壇などは大概においてうまくやれる方だという自負があったので、久しぶりに針の筵に座るような感覚で、良い意味で挫折感を味わった。
そんなわけで、全ての選考過程が終わったときは力が抜けたし、結果が合格だったときは、安堵した。
本件から学んだことは色々あるが、一番は、準備期間に猶予がないというのは苦しい、ということだ。1月の大学受験を11月に思い立って始める、というのはナンセンスそのものである。
ただ、そんな多忙な合間での勉強の日々を懐かしくも思う。
が、入学をし、講義が始まり、真に地獄なのはこれからである。
いまも疲れた体でこの文章を書いている。いつかまた、このいまの辛い境遇を振り返って、懐かしく思い出せる日のために。
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