制度派経済学の本をいくつか読んでいる1。どれも面白い。
柄にもなく、ワクワクしている。
…
1年ほど前に、北海道の東川町でsoramiと温泉に入りながら、いつも通り脈絡のない雑談をしていた。その時は確か、サイエンスとコミュニケーションをどうやって両立させるか、的な話をしていたと思う。彼は常に、その分野に関心と課題感を持っている2。そこで、彼からその日一番のパンチラインを聴いた。
スティーブ・ジョブズが「テクノロジーとリベラルアーツの交差点に立つ」って言ってたでしょう。でも、僕に言わせれば.. “それ以外あんのか?” って
これは最高だと思った。
ジョブズは “intersection of technology and the liberal arts” (テクノロジーとリベラルアーツの交差点) という言葉を好んで使っていたと言われる。2010年のイベントでは、実際に2つの言葉が交わった交差点の画像を背にプレゼンテーションを行っていた。
“….technology alone is not enough. That it’s technology married with liberal arts, married with the humanities…”
ジョブズの「テクノロジーとリベラルアーツの交差点」という言葉は、異なる2極の融合という観点として、リベラルアーツの重要性を謳う言葉として、訓示のように扱われてきた。あの伝説的な起業家、スティーブ・ジョブズの名言のひとつだ、ありがたく謹んで受け取るべきだろう。
しかし、soramiは云う――「それ以外あんのか」。
僕が言いたいのは、彼がジョブズと同じ視座を持っていて凄いとかそういうことでは全くなくて、「何が最も大事かについて、確信を持っている素晴らしさ」についてだ。
彼と長く一緒にいるから、確かによく分かる。彼はエンジニアであり、Web技術を愛し、 仏教に親しみ、多くの哲学に触れ、テック企業とその文化に執着を持ち、死ぬほど雑学と教養を貯めている。https://sorami.dev/ の自己紹介には、「思考のための道具に興味があります」とある。彼からすれば、テクノロジーとリベラルアーツの交差点は何よりも大事であり、しかしそれはごく当然であり、改めてドヤ顔で説明すべきほどのことではない。だから、あのジョブズにだってこう言いたくなる。いや、それ以外あんのか。.…当たり前すぎるでしょ、今更どうしたのジョブズさん。
自分にとって大事なものが何か、を確信している状態というのは良い。
僕も、メルカリに在籍していた時には、一緒に働きたいと持った人には、どころ構わず勧誘をしていた。「この時代、転職するならメルカリだと思う。それ以外にあんのか?」…そう思っていたし、実際にそう言っていた。
周囲からすれば勝手な話だ。世の中にメルカリ以外の転職先は沢山あるし、人によってはテクノロジーもリベラルアーツもどうでもいいし、その「どうでもいいもの同士の交差点」なんて、Not for Meの塊のような話かもしれない。
それ以外にあんのか?は究極的に主観的なものだ。でもその確信を持っている人からその言葉を訊くのは、なんだか気持ちがスカッとするし、心を動かされるものがある。そして、その確信を持てている本人は、幸せでもあると思う。
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他の人がどうかはよく知らないが、僕は「何かに確信を持つ」ことが極端に少ない人間だと思う。理性的で懐疑的なメタモン(メタ認知・モンスター)3だからだ。
でも今、制度派経済学の本を読んでいて、その確信と云える気持ちが..ふつふつと湧いて来ている。いや、全部ここにあるやん。面白すぎるやん。新しく何か学ぶなら、制度派経済学――それ以外あんのか、って気分になってる。
この洞察と確信が、客観的に正しいかどうかはあまり問題ではない。いま自分がその気持ちになれているということ。それだけが大事。
そして、それだけで十分だ。
皆さんの中には「それ以外あんのか」がありますか?
社会人学生として科学コミュニケーションを学び受講ブログを書いていた(sorami’s substack)



いつも面白く読まさせていただいています。
「自分の好きをやればいい」だと思っています。
嫌いなやつは、いろいろと言ってごまかしていますw